平成29年度の受験で1発合格しました。四国ブロック(高知会場)で受験し、120満点中111点です(自分でも驚きの点数)。
今後登録販売者試験を受けられる方のために、登録販売者の試験対策をまとめました。
ここに書いてあるのは、受験勉強に2ヶ月間1日4時間以上掛けられる人用です。
試験対策を制するものは試験を制する
手引きの重要性
登録販売者試験は、厚生労働省の作成した「試験問題の作成に関する手引き」(以下”手引き”)およびいくつかの関連法規を元に作成されます。「手引き」は、文字通り試験問題の作成の手引きですので、受験者用ではありません。読みにくくは無いですが、「他の章参照」なんてところもあって、読むのに時間が掛かります。
PDFで厚生労働省が配布しています。印刷しても良いですし、タブレットなどで読むのも良いでしょう。すぐに読めるような状態にしておくべきです。
ただし、どうせ読むのであれば、ネットパイロティングさんの「登録販売者試験対策 テキスト上下巻」を買うのが良いです。詳しくは後述します。
通学・通信講座は不要
通学があるのかどうかは知らないのですが、私はH社の通信講座も申し込みました。費用は数万円で、不合格の場合には、条件付きですが、返金されるものです。しかし、H社の独自資料は不満でした。有用なものはありません。
先にちょっと触れたネットパイロティングさんも通信講座を行っています。こちらは有用な可能性大です。ただし、通信講座で使用しているテキストなどは個別に購入できますので、安い方をお薦めします。
テキストは重要
「登録販売者試験対策 テキスト上下巻」
ネットパイロティングさんの「登録販売者試験対策 テキスト上下巻」のいいところは、「手引き」が左ページに、それを解説しポイントや覚えておくべき点を右ページにわかりやすく書いてある点です。市販のテキストで他にこのようなタイプは他に見たことがありません。
また、「手引き」の重要なところには下線が引かれています。過去問を解いた感じでは、下線のところが特に試験に出ているようです。
このテキストのデメリットは、A4版でページ数が多くデカイことです。持ち歩くには結構重いです。試験場には私は持って行きませんでした。
ポイントを絞った単行本もありますが、それらには「手引き」の内容は書かれていないです。
「7日間でうかる! 登録販売者 テキスト&問題集 2017年度版」
こちらは、単行本の方です。ポイントがうまくまとめられています。「7日間でうかる」とありますが、真面目にノートを取りながら精読すると2週間はかかります。
Appendixが非常に有用です。主な生薬、漢方成分、添付文書に書かれている注意事項が書かれています。ここ試験ではポイントでした。
難点は、「手引き」の章ごとではなく、理解されやすいように章を混合して書かれていることです。
「うかる! 登録販売者 過去問題集 2017年度版」
昨年の全国のブロックの問題を載せている本もありますが、この本は、過去4年間の問題のうち重要なものを載せています。480題ありますので、十分な量です。問題の選択肢で「誤」のものについて、詳しい解説があるので便利です。また、解答部分を取り外せるのもGoodです。
登録販売者試験対策 過去問題集 (平成27年度試験) (ココデル虎の巻)
この本は、昨年の全国の問題のみを収録しています。上記の「うかる!登録販売者 過去問題集 2017年度版」と異なり、昨年のすべてを収録しています。A4版とデカイですが、試験問題としてはデカイ方が解きやすいです。もちろん各問題についての解答と解説が書かれています。
強いて希望として言わせてもらうと、問題は章ごとで良いのですが、章の中で、ブロックごとに分けてもらった方が私は使いやすいと思いました。本書は、出題の順番は、実際の試験と同じだと思うのですが、ブロックはランダムです。ですので、ある問題の後に、別ブロックの類似した問題があり、前問から答えがわかったりします。
何を勉強するべきか、何を捨てるべきか
「手引き」の内容を全部理解するのは大変です。試験は、75%(120点中84点)以上で合格ですので、満点を目指す必要は無いです。なので、捨てる範囲を用意しても良いです。
試験で重要なのは、問題数が他の章の2倍の40問の第3章です。薬と成分のてんこ盛りです。
私は、生薬を捨てました。生薬は、その薬効と起源、特徴が出題されます。私は、印象的で覚えやすい生薬だけ選んで、生薬名と起源だけ覚えました。例えば「ブシ」は、ハナトリカブトまたはオクトリカブトから取れる、程度です。「武士だから兜なんだ」程度です。特徴とかが出てきたら、当てずっぽうで解答します。
漢方処方製剤については、その漢方にしかない前提症状や特徴(つまりキーワード)があるので、名前と組み合わせて、語呂合わせを作りました。漢方のキーワードは、「登録販売者試験対策 テキスト上下巻」がわかりやすかったです。あと、漢方の場合、カンゾウ、ダイオウ、マオウを含むかどうかが重要ですが、漢方の名前と合わせて「カ」とか「カマ」とかを後ろにつけて覚えました。例えば、「甘草湯カマ」という感じです。
3章以外については、捨てたところはありません。ちゃんと全部勉強して覚えました。
第3章の成分の覚え方
全部の成分を覚えることは、無理だと早々に諦めました。
ただし、同じ成分群であれば、キーワードがあるので、それだけは覚えました。例えば、アドレナリン作動成分であれば、語尾に「リン」が付く、ステロイド系なら「ゾン」「ゾロン」が付くというのは基本でした。あと、一番最初に出てくる「かぜ薬」の所の、抗ヒスタミン成分、抗炎症成分のキーワードは覚えました。例えば、抗ヒスタミン成分なら、「ヒドラ」「マレイン」とかです。そうすれば成分名を正確に覚えなくても大丈夫です。
ただし、過去問をやっていると、上記の規則に当てはまらないが頻出の成分がいくつかあります。例えば、ロペラミド塩酸塩とかです。それらについては、個別にノートに書き出して覚えました。
模擬試験
できるだけ何度もやった方が良いですが、私は3回やりました。
あと、ネットパイロティングさんが、前年の全国のブロックの問題をWebで解答して正誤をチェックしてくれるページを用意してくれていますので、何度もアクセスして解きました。
また、ネットパイロティングさんが既に本年実施済みのブロックの問題と解答(正式解答が公開されていない場合には、模範解答)を公開してくれていますので、それをかたっぱしから解きました。
あとがき
私は登録販売者試験勉強に割り当てる時間を結構取れたのですが、短期の勉強でも受かる人はいるので、人それぞれですね。
私は2年修行して正式な登録販売者になるかどうかわかりませんが、少なくとも勉強して無駄にはならなかったです。
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